ヘルシンキと周辺地区のアクセシブルな自然体験

Accessible park in Haaga
Japanese

ヘルシンキの美しい自然を探索し、自然の中でのんびりしましょう。自然の中にいると時がゆっくり流れるように感じられ、気分が爽やかになります。すべての人が踏み板の上をハイキングしたり、でこぼこのトレイルを歩いたりできるわけではありませんが、ヘルシンキには幅が広く平坦な小道もたくさんあり、車椅子でもベビーカーでも自然を楽しむことができます。ヘルシンキとその周辺で自然が楽しめるアクセシブルな場所7つをご紹介します。

Mira Lainiola
Retkipaikka.fi

Pornaistenniemi(ポルナイステンニエミ)自然散策道と Lammassaari(ランマスサーリ)バードウォッチングデッキ

ポルナイステンニエミとランマスサーリでは、森、アシの草むら、踏み板を通り、3km超にわたるアクセシブルなアドベンチャーが楽しめます。Luonnon syli (『自然の膝』)ウェルネストレイルは、青々としたハンの木の林を曲がりくねり、海岸線のアシの草むらの周辺を通り、白樺並木を見下ろします。トレイルの長さは約1kmです。ところどころに木のインフォメーションボードがあり、周囲の自然を体験するよう促す詩が書かれています。木のベンチ、テーブルのあるピクニックエリア、風景を反射する鏡のあるバードウォッチング塔もあります。Vanhankaupunginlahti(ヴァンハンカウプンギンラハティ 『旧市街の湾』)の詳細な地図と情報や道案内などは、citynature.eu websiteでご覧いただけます。

自然散策道は美しくアクセシブルな踏み板を通ってランマスサーリ島に続いています。特別な設計の踏み板は、幅が広くて追い越しができるようになっていて、傾斜のついている展望デッキがあります。散策道は、アシの草むらと森を通り、ランマスサーリの広々としたバードウォッチングデッキにたどり着きます。展望デッキやバードウォッチングデッキから、視界を遮る物がない湾の風景を最大限楽しめるように双眼鏡を持って行きましょう。ポルナイステンニエミの駐車場には、アクセシブルな釣りエリアと簡易トイレがあります。

場所:駐車場はJokisuuntie,(ヨキスーンティエ)の南端にあり、そこから自然散策道までは100m、ランマスサーリの踏み板までは200mです。

Kivinokka(キヴィノッカ)自然遊歩道

キヴィノッカは、Herttoniemi(ヘルットニエミ)とKulosaari(クロサーリ)の2つの地区の間にある岩だらけの岬で、アクセシブルな森があります。森の自然遊歩道で立ち止まったりベンチに座ったりしながら、静寂とやすらぎを楽しみましょう。330mの遊歩道には標識がついていて、様々な種の木々に親しみ、鳥の名前なども識別できます。遊歩道には柵がついていて、情報板には点字と3次元の絵での表示もあります。遊歩道には、ヴァンハカウプンキ湾が見渡せるバードウォッチング塔があり、ハクチョウ、オオバン、カケス、ワシなどを観察することができます。コウモリ観察ツアーもあります。

バードウォッチングデッキのそばのベンチと隣接する差し掛け小屋は、ピクニックに最高です。初秋には野生のブルーベリーで口の中が真っ黒になり、夏には遊歩道に沿って地元の人たちが環境アート展を開きます。地下鉄クロサーリ駅から自然遊歩道までは1.5kmほどで、その一部は砂利道の端を通ります。自然遊歩道の入口に身体障害者用駐車場があります。一般用の駐車場は300m離れた場所にあります。夏は屋外トイレが設置されていますが、アクセシブルではありません。

場所:Kivinokka(キヴィノッカ)、Rajatie(ラヤティエ)、Kipparlahti (キッパルラハテ)出口

Seurasaari Open-Air Museum in Helsinki
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Seurasaari(セウラサーリ)

レクレーション島セウラサーリは、街の中心に近く、幅広いアクセシブルな自然が体験できる場所です。長い木の橋を渡って島に着くと、海辺、森、焚き火を囲んでリラックスすることができます。春には沼でたくさんのカエルがゲロゲロ鳴き、夏にはアカアシギが歩いているのを見かけるかもしれません。ナッツを持った手を広げれば、小さな鳥たちがやってきます。軽食を持参したり、ヘルシンキ市が定期的に薪を補充している野外炉のある場所でソーセージを炙ったりして楽しみましょう。野外炉のある場所のすぐ隣にはキオスクがあって週末と祝日の11時から16時まで営業しています。またアクセシブルなトイレもあります。 

島の散策道は冬でも整備されていて、車椅子やベビーカーでも1年中利用することができます。夏には3km海岸線の道を歩いて島を一周することもできます。セウラサーリ協会では、その道をアクセシブルにすることを検討していますが、実現はなかなか難しいようです。途中にはのんびりできるベンチがたくさんあります。おすすめルートと見どころ道案内の情報が掲載された地図はcitynature.euのウェブサイトで入手できます。ヘルシンキの中心からバスの24番で白い橋の入口までわずか20分強です。身体障害者用駐車場の許可証があれば車で島まで行くこともできますが、島には駐車場がありません。橋の入口のところに駐車場がありますが、身体障害者専用駐車場はありません。

場所:Seurasaari(セウラサーリ), Meilahti(メイラハティ)

Haaga(ハーガ)のシャクナゲ公園

Haaga(ハーガ)地区にある広大な Alppiruusupuisto(アルッピルースプイスト)シャクナゲ公園は、素晴らしい場所です。地元の多くの人たちが春には素晴らしい花が咲くということを聞いたことがありますが、本物の美しさは体験してみなければなりません。ここで最高なのは、公園全体を車椅子で移動できることです。最古のシャクナゲは1975年に植えられ、とても大きくなり、展望デッキからも花を観賞することができます。幅の広い小道とアクセシブルな踏み板が公園中にあり、低木の茂みを巡ることができます。公園は全体で8ヘクタールもあり、ジャングルの中にいるような気分にもなります。

シャクナゲに加え、色とりどりのアザレアの花や香りも楽しめます。6月のシャクナゲのシーズンには、何千人もの人たちが公園を訪れます。とりわけ週末は混雑していて、踏み板のルートは混雑します。その他のシーズンも公園を訪れて低木の茂みを楽しみ、小鳥の声に耳を傾け、ピクニックテーブルのある場所でピクニックを楽しむことができます。近くのHuopalahti(フオパラハティ)駅から公園までのルートもアクセシブルです。 

場所:Laajasuontie(ラーヤスオンティエ) 37, Haaga(ハーガ)

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ネーチャーハウスVilla Elfvik(ヴィラ・エルヴィック)

Villa Elfvik(ヴィラ・エルヴィック)は、Laajalahti(ラーヤラハティ)自然保護区に隣接し、自然散策の初心者におすすめのコンパクトで素敵な場所です。ネーチャーハウスの外には、低層部にアクセシブルな傾斜路のあるバードウォッチング塔があり、バードウォッチングをしたり、夏には牛の群れを眺めたりすることもできます。車椅子やベビーカーでもアクセスできる700mのトレイルもあります。トレイルは周辺の自然の中を通り、湾岸のアシの草むらまで続いています。海岸にはボートハウス、ピクニックテーブル、小さな見晴らし小屋があります。見晴らし小屋は残念ながら階段を上って行く必要があります。 

ネーチャーハウスでは、双眼鏡、顕微鏡、子ども用の教育資料などを借りることができます。無料の自然展とカフェも車椅子で利用できます。正面のドアの幅は70cmですが、サイドドアを開けることで広くなります。トイレのドアも70cm幅です。駐車場は、Elfvikintie(エルヴィキンティエ)にあり、約200m離れています。そこからネーチャーハウスまでは砂利道です。最寄りのバス停は、Kehä(ケハ)I 環状道路にありますが、そこからは急な坂があり、車椅子の利用が難しくなっています。Villa Elfvik(ヴィラ・エルヴィック)は、平日の9時から15時まで、週末の10時から16時までオープンしています。カフェは日曜日と祝日に、ネーチャーハウスのオープン時間に合わせて営業していています。

場所:Elfvikintie(エルヴィキンティエ) 4, Espoo(エスポー)

Longinoja(ロンギノヤ) 自然遊歩道

ヘルシンキ最北にあるLonginojaロンギノヤは、大規模な修復を経て排水路からマスの泳ぐ美しい流れになった都会の小川です。長期にわたるボランティアプロジェクトは、20172018年にBiodiversity Award(生物多様性賞)を受賞しています。小川に沿って2kmの自然遊歩道では、植物や魚を近くで見ることができます。数々のアクセシブルな橋があり、そこから自然を観察したり自然の音を聞いたりすることができます。10月に始まる産卵期には、非常に多くのマスが海から小川に上ってきます。ムナジロカワガラス、オオアカゲラ、キツネ、アナグマ、ムササビなども生息しています。

地面に雪が積もっていなければ、自然遊歩道はKehä(ケハ)I環状道路に続く急勾配の橋を除いて完全にアクセシブルです。Malminkaari(マルミンカーリ)またはPukinmäki(プキンマキ)駅を利用すれば、急勾配の橋を通らずに遊歩道が楽しめます。小川に沿ってベンチがあり、ピクニックエリアも建設中です。Longinoja.fi ウェブサイトには、素晴らしい情報が掲載されていて、情報掲示板が読めなくても自然散策の素晴らしいガイドになります。ウェブサイトには、冬の整備状態、トイレについてなど、アクセシビリティに関して役立つ情報がたくさん掲載されています。バスの560番が停車するLatokartanontie(ラトカルタノンティエ)からAla-Malmi(アラ・マルミ)の自然遊歩道の入口にアクセスできます。Haaga-Helia(ハーガ=へリア)駐車場の情報掲示板の近くに駐車できます。Pukinmäki(プキンマキ)駅からも自然遊歩道の真ん中に入っていくことができます。

場所:自然遊歩道の主要な情報掲示板は、Savela (サヴェラ 下流)とHaaga-Helia (ハーガ=ヘリア)応用化学大学の隣のAla-Malmi (アラ・マルミ 上流)にあります。 

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Sipoonkorpi(シポーンコルピ)国立公園の沼Storträsk(ストルトラスク)

2019年の夏Sipoonkorpi(シポーンコルピ)国立公園にアクセシブルな新しい遊歩道ができました。Tasakalliontie(タサカッリオンティエ)とStorträsk(ストルトラスク)の沼までの遊歩道です。Storträsk(ストルトラスク)は、小さな沼で踏み板と森の遊歩道に沿って一周することができます。沼の近くでは小さな松の木々とたくさんの野生ローズマリーが育ち、春にはヒキガエルや日光浴をしているヨーロッパヤマカガシに出くわすこともあります。釣り好きにも人気の沼には、たくさんのニジマスが生息しています。釣りをするには許可証が必要です。

Tasakalliontie(タサカッリオンティエ)駐車場からはっきりと分かる標識の着いた簡単なトレイルが森を抜け沼まで続いています。沼の手前に急な上り坂と下り坂があって、アクセスが難しくなっています。Metsähallitus(メッツァハッリトゥス)が沼のそばの斜面を通って行ける薪小屋で、無料で薪を提供しています。水辺にはベンチのある差し掛け小屋があって焚き火ができます。この文章を書いている時点では工事が進行中でした。森の遊歩道は舗装され、まき小屋へのアクセスも容易で、アクセシブルなトイレも設置されています。遊歩道までは車かバス719番でアクセスできます。Kuusikorvenkuja(クーシコルヴェンクヤ)のバス停からTasakalliontie(タサカッリオンティエ)の駐車場までは約300mです。

場所:Sipoonkorpi(シポーンコルピ)国立公園、Tasakalliontie(タサカッリオンティエ)の駐車場

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出典: City of Helsinki, City of Espoo, Metsähallitus, Vihreätsylit.fi, Seurasaarisäätiö, Longinoja.fi

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ヘルシンキの美しい自然を探索し、自然の中でのんびりしましょう。自然の中にいると時がゆっくり流れるように感じられ、気分が爽やかになります。すべての人が踏み板の上をハイキングしたり、でこぼこのトレイルを歩いたりできるわけではありませんが、ヘルシンキには幅が広く平坦な小道もたくさんあり、車椅子でもベビーカーでも自然を楽しむことができます。ヘルシンキとその周辺で自然が楽しめるアクセシブルな場所7つをご紹介します。