
血圧が下がり、ストレスが軽減し、心が落ち着くなど、自然は心と体によい効果をもたらします。ヘルシンキは、首都としては珍しく、自然が身近にある街です。
街の中は自転車で移動できますが、地下鉄で街の中心を離れて自然を体験することもできます。たとえば:
地下鉄クロサーリ( Kulosaari )駅からキヴィノッカとムスティッカマーへ、
地下鉄ヴオサーリ( Vuosaari)駅から1km歩いて、ウーテラレクレーションセンターへ、
地下鉄ヘルットニエミ( Herttoniemi)駅から、ヴィーッキ自然保護区へ、
地下鉄ラスティラ(Rastila)駅からカッラハデンニエミへ。
ヘルシンキで自然体験できる3カ所を紹介します。

セントラル・パーク:街の真ん中で自然の癒やしを感じる
ヘルシンキの素晴らしい建築と首都ゆえの慌ただしさを考えると、まったく違った世界が街の真ん中にあるということにすぐに気づかないのは当たり前のことかもしれません。ヘルシンキの「セントラルパーク」であるケスクスプイスト(Keskuspuisto)は、トーロ湾から市境のハルティアラとヴァンターンヨキ川まで広がっています。1000ヘクタール、サッカー場約1360個分の広さのある公園は、全長10kmで、フィンランド南岸で典型的な豊かで多彩な自然が楽しめます。深い森には、たくさんの野生動物が隠れています。
深い森には、たくさんの野生動物が隠れています。リスや野ウサギがもっともよく見られますが、実はここには大きな角を持ったヘラジカも住んでいます。静かな森の中で、遠くからキツツキの立てる音が聞こえてくるかもしれません。
この公園には、4つの自然保護区があります:
- ピトゥカコスキの落葉樹林では自然の急流と生い茂った森が楽しめます。
- ハルティアラの原生林では、若木から古い枯れ木まで木々のライフサイクルのすべてが見られます。
- ルーティンコスキ急流では、樹齢約200歳のユーラシアのニレの木があり、天然記念物になっています。
- ニスカラ樹木園では、伝統的なフィンランドの樹木や海外からもたらされた樹木に親しむことができます。樹木園にはたくさんの鳥がやってきます。

ヴァンハカウプンキ湾とヴィーッキ:野鳥の生態と羊
ヴァンハカウプンキ湾は、ヘルシンキ最大の自然保護区です。とりわけバードウォッチング愛好家に人気の場所で、約300種の鳥が確認されています。特に春は、バードウォッチング塔に上ると、隊をなして空を飛んでやってくる渡り鳥たちが観察できます。
ヴァンハカウプンキの急流から、ポルナイステンニエミ自然散策道を経由して踏み板を歩いて行くと、ヴィーッキの保護されている島、ランマスサーリにたどり着きます。ランマスサーリから、公共のレクレーション島クーシルオトに行くと、夏の間放牧されている羊に会えます。
ヴィーッキは、地理的ヘルシンキの中心で、羊の放牧などの牧歌的風景が見られます。

ヌークシオ国立公園:ハイキングに最適
エスポーにあるヌークシオ国立公園(Nuuksio National Park i)には、約33kmの標識のついたハイキングコースや差し掛け小屋、キャンプ場があります。釣りやサイクリング、水浴び、乗馬、ベリー狩りやきのこ狩り、冬にはスキーも楽しめます。
ヌークシオ国立公園でもっとも人気なハイキングコースは、ハウッカランピネーチャー小屋からスタートします。2~7kmのハイキングコースがあります。差し掛け小屋やキャンプ場、レンタル小屋のあるヌークシオは1~2日の泊まりがけのハイキングにも理想的です。
フィンランドネーチャーセンター・ハルティア(The Finnish Nature Centre Haltia)ではスキー用具を借りたり、フィンランドの自然を体験できる展示が楽しめます。

自然享受権
新鮮な森の空気で心にすがすがしさを取り戻すと同時に、新鮮なベリーやきのこを摘んで体にも栄養が補給できます。フィンランドの自然享受権に親しんで、森を楽しみましょう!
自然教授権とは、土地の所有者に迷惑をかけない限り、誰でもが自然の恵みを享受ができるというものです。
自然享受権でできること:
- 森や牧草地、凍った湖などの自然の中を歩く、スキー、サイクリング
- 乗馬
- 保護されていない植物、ベリー、キノコの採取
- 釣り、穴釣り
- ボート、水泳、水浴び
自然環境、動植物に被害を与えないように注意してください。